僕が会社員としてデザイン事務所で働いていた時の話です。
- なんで、デザインの仕事をやらせてもらえないんだろう。
- つまらない雑務ばかりで面白くない!
- このままでは何一つ実力が身に付かない。
- 会社に教育システムが出来てないのがダメなんだ!
などと・・就職して1〜2年ぐらいは、ずっと会社の先輩に愚痴ってました。
飲みに行った時なんかは、一緒に愚痴って盛り上がりたいのに、先輩は、僕の事をなだめる事しかしないんです。
なんで、共感してくれないんだろう。会社の教育システムが全然なってないんだ。だからダメなんだ!とか言って一緒に盛り上がりたいのに・・・と思っていたのですが・・・
今、当時を振り返ってみると当時の僕には、全然デザインの基礎が出来ていなかったから。だから、仕事を任せられるレベルになかったんだ。という事が良く分かります。
つまり、デザインをやらせてもらえない原因は「会社」にあるのではなく、「自分」の中にあったという事です。
先輩はこの事良く分かっていたと思うんですが、優しいから僕を責める事はしなかったんでしょうね。きっと。。
もし、あの時、会社を責めるのではなく、自分の事を責めて自分の中にある問題を解決し続ける事が出来ていたとしたら、もっと早くデザインの仕事を任せられるようになっていたかもしれません。
人は物事を自分の見たいように見てしまう。
こういった話は何も僕だけの話ではなく、様々な場面で発生しています。他人の言動や行動を見て「間違っている」と、つい批判したくなる時はありますよね。
でも、本当は相手の方が正しいのかもしれません。
例えば、騒音おばさんが世間を騒がせた時、国民全員があまりのおばさんの切れっぷりにおばさんをバッシングしていましたが、真実は、宗教団体による過剰な嫌がらせが騒音を起こす原因でした。
こんな話は探せばいくらでもあります。
でも、人は誰しも、過去の経験や知識を参照して世界を見てしまいます。
だから、どんなに「自分は客観的な人間だ」と信じていても「物事を自分が見たいように見ている」という呪縛からはなかなか逃れられません。
この心理に気付かない人は自分の正しさを疑わないから、物の見方が狭くなってしまいます。仕事で失敗すれば、僕みたいに職場や上司のせいにする人が多いですし、自分が理解されないことを人のせいにして、相手を責めてしまう人はとても多いです。
その結果、ますます周囲から避けられて、成長の機会を逃してしまいます。
「物の見方」に当たるのが「パラダイム」
パラダイムとは世の中の物事を見るときに基準となる考え方の事を言います。
どんな人であっても自分のパラダイムを持っていて、それが行動や態度の源となります。
だから、もし、自分が思うような生活を送れていないなら、自分のパラダイムに問題があるという事に気付かなければなりません。
「パラダイムシフト」で人生は変わる
自分は正しい、相手が間違っているというパラダイムを持ち続けていたら、いくら吠え続けても何も変える事は出来ません。
他人や組織、環境など自分の外側(アウトサイド)が変わらないと結果を出す事が出来ない!と思うのが「アウトサイド・イン」の考え方。
このように考えていると、問題の原因が他の何かのせいにしているので、自分の行動を改めようとしません。
結果を変えていきたいと思うのであれば、自分の内面(インサイド)、つまり、自分の考えや物の見方に問題があると思い、行動を変えていく必要があります。このような姿勢を「インサイド・アウト」と言い、コヴィー博士は7つの習慣の前提として重要視しています。
今の自分の現状は他人や環境、親、時代のせいで酷い状況なんだ。と思うのではなく、「全て自分が考えて行動を移してきた結果であり、責任は全て自分にある。」と思うようになれば、本当にとるべき行動が見えるようになってきます。
つまり、現状に不満で人生を大きく変えたい!と強く願うのであれば、パラダイムをシフトして物の見方を変えて「他人に厳しく」ではなく「自分に厳しく」して、自分を変える覚悟を持つ必要があるという事ですね。
今までと違う考え・行動をとるようになっていけば、別人に生まれ変わり、そして、接する相手の言葉や態度もガラッと変わっていきます!
是非、常にパラダイムシフトを実践して成長し続ける人生を歩んでいきましょう!
-山本 猛